構造化などの環境設定や手立ては、どんなタイミングでスタートされていますか?今回は、生活の節目を意識した支援のスタートを解説します。
自閉スペクトラム症(以下ASD)の人の支援の中で、節目や区切りを意識するしたり、活用したりすることがあります。
とくに構造化などの環境設定や視覚的な手だては、節目や詳しくを意識することを大事にしています。
節目、区切りは、週はじめ、月のはじめ、新学期、年始、年度はじめ、長期休みの後、新しい生活への移行(学校、事業所、職場)※、引っ越し時※などです。※場所が変わるときが一番効果があります。
●関係理解の特性に境界をもたせる
ASDの人は意味理解、関係理解の困難さや独特の理解の仕方があります。
これまでの状態と新しい状態に境界(区切り)があったほうが理解が鮮明になります。
●変化の困難さ・長期記憶の特性の配慮として
ASDの人は、変化が得意ではありません。また、一度経験したことを強く記憶します。これまでの流れ、やり方を習慣化すると、それを変えることに抵抗をすることがあります。
なので新しいシステムを入れる時に、何かを変えるという発想から、新しく始めるという発想の転換が必要になります。
1つ重要な視点は、新しい環境への移行の初日から構造化や変更を伝えることを始めることが大切です。少しすつ徐々には、変化が続き、抵抗もあり、何より習慣化しにくいです。最初から最善を目指し調整します。
●成人期に近づくにつれ重要になります
学歴期に様々な区切りを彼らは経験します。夏休み、冬休み、行事、季節、進級、進学など。特に1年の習慣は繰り返し繰り返し経験します。
なので、成人期に近づくいていくと、より節目や区切りの活用が重要になります。
また、1年の習慣は、ネガティブな経験とともに経験してますので、区切りの活用だけではなく、丁寧な予告などの見通しが大切になります。
●Xデーを決める
構造化などの環境設定や視覚的な手だてなどを取り入れるXデーをまずは決めるのが大事です。
本人にとって区切りが明確なスタートの日で、そして様々な構造化などの環境設定や視覚的な手だてなどの準備の日を設定します。
アセスメント、情報収集は済んでいますか?
そのXデーは本人にとっては、負担の大きな日になるかもしれません。最善な準備が必要です。
Xデーには、様々なイレギュラーがおこります。最善に準備してもそれは起こります。そこでだいじなのは、冷静な判断と継続的なアセスメントです。
宮崎県の都城にあります放課後等デイサービス「デイジー」さんは、私が発達障害者支援にセンターとしてコンサルテーをしている事業所です。夏にXデイを決めて新しい建物への移行をしています。
副詞の事業所によっては、必ずしも二学期スタートとはなりません。休みが続いた後などを活用します。
どんなに節目を利用しても、予告提示などがないと台無しなります。デイジーさんは、そこをていねいに個別化してやられています。
書籍「フレームワークを活用した自閉症支援」では、構造化などの環境設定、手立ての設定のガイドラインとして、「セットアップ・チェックリスト」と「構造化チェックシート」があります(こちらから)。
また、個別の構造化などの環境設定、手立ての設定を書き出す「構造化・支援シート」はワークシートのページからダウンロードできます(こちら)。記入のガイドラインは書籍「フレームワークを活用した自閉症支援」をご覧ください。
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YouTube動画【事業所や教室での構造化・視覚的支援などの進め方】
【1/28 不登校・行き渋りなど生活移行の支援の研修の案内です】
http://www.npo-compass.com/seminar.php
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