自閉症lifeHackは自閉症教育・支援でのアイデアを紹介します。
進級や進学・引っ越しなどの生活場面の移行支援について書いています。(1~4はバックナンバーを確認ください)
今回でこのシリーズが最終になります。本日は【当日の重要な視点について】です。
まず前日までの確認事項を提示します
□ 本人へのこれまでの予告は?
□ 当日の予告の準備はされていますか?
□ 本人が引っ越しや移行に参加する部分は用意されましたか?
□ 当日の指示は用意されていますか?
□ 環境の設定?
□ 本人のいる場所・道具の場所や容器は準備されていますか?
□ 移行後の活動は設定されていますか? などなど
何より重要なのは次の視点は、
少しずつではなく、1日目から!
です。
自閉症の特性・特徴として長期記憶の強さがあります。
1度経験したことを忘れることが難しい特性です。
そのことから1日目に経験したことが、その後の生活に強く影響を及ぼします。
そこで、 いよいよ、引っ越しや移行の当日を迎えました。2つのポイントをおさえてください。
【成功体験できるように導きます】
当日、計画通りにいかないこともあります。
1日目は教えるチャンスの日です。
本人が、その日正しく学んだことは、その後の生活につながります。
本人が、その日間違って覚えたことは、その後修正することが困難になります。
やってほしい行動を明確に指示し、そして教えることが重要です。
【大事なことは、変わっても・変わらないこと】
当日、計画通りにいかないこともあります。
変化に対応できない自閉症を持つ本人が混乱を起こすこともあります。
それは想定されることです。
もしも、本人のその変化に周囲の人たちが大きく反応したらどうなりますか?
それは、変化の連続・変化の連鎖が起る状態です。
想定内の本人の反応で、周囲が本人にとって想定外の反応をしているようなものです。
本人が変化に対応できず、混乱したり、反応しても、
慌てず。できるだけ冷静に、本人の状態が少し落ち着いた時点で日常の活動に導くことが重要です。
無理に計画通りにする必要はありませんが、微調整はあっても、
次の活動に導きます。