遊び・余暇こそ構造化・視覚化である解説を前回しました。(こちらをご覧ください)
では、具体的にどのように私や仲間が実践しているかを整理してみます。
本日はアセスメントについてお伝えします。
実は、遊び・余暇のアセスメントも他の自立課題のアセスメントと変わりがありません。
「余暇がなかなか広がらない」という声をよく聞きます。
余暇は偶発的には広がることはできません。計画的にアセスメントをして、計画的に設定して広げていきます。
まず本人の特性と本人の年齢で想定される様々な遊び・余暇のツールを準備します。
それらをバスケットに入れて1対1のエリアで試します。
この時に重要なことは、あまり本人の特性や興味関心にこだわらず、幅広く準備しアセスメントします。
活用するシートは「自立課題アセスメントシート」です。試みる遊び・余暇活動をリストにして以下のポイントで確認します。
- できる活動(評価はP):これはそのまま余暇の活動に活かせます
- もう少しでできる(評価はE):工夫をして教えれば遊び・余暇につながります
- 興味関心の有無※(評価は活用できる部分の欄に興味を持っている様子を記入)
※もちろん興味関心があることが余暇・遊びにつながりやすいと思われます。しかし、興味関心がなくても自立の機会を繰り返すことで「好きな活動」になることもあります。必ずしも興味関心のあるものだけが教える対象ではありません。
確認の後、いくつかの余暇に絞り込んで1対1の場所で教えていきます。その時の記録シートが「自立課題シート」になります。
評価はPEP3※TTAP※などの評価基準と同じPとEとFを参考に活用させていただいています。
P=理解している。活用できる
E=部分的にできる。まだ活用するには汎用していない
F=理解していない。活用は難しい
アセスメントをした後は、『個人情報シート』に集約して、またはそのまま支援を具体化する時の参考にします。
※『個人情報シート』エクセルファイルはこちら
※『個人情報シート』PDFファイルはこちら
※書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』または『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』とあわせてご活用ください。
支援の中で活用するのはPの理解している情報です。Eは基本的には課題にします。個々の状況によってはもう少しのタイプを活用する時には何らかの追加の支援が必要になります(例えば写真をトビー:その物だけを切り抜いた写真、カットアウトにする等)。
※【引用文献】
●日本版 PEP-3 自閉症・発達障害児 教育診断検査 [三訂版]/E.ショプラー著者代表 ; 茨木俊夫日本版監修 ; 服巻智子訳者代表/川島書店
●自閉症スペクトラムの移行アセスメントプロフィール TTAPの実際/エリック・ショプラ゜、ゲーリー・メジホフ、マイケル・チャップマン、ジョン・トーマス 監修:梅永雄二 監訳:今本繁、服巻智子
※無料のメーール会員登録はこちら。記事の更新やメール登録者限定コンテンツのパスワードもお知らせします。
Amazonでの購入ご希望の方は下のリンクからお願いします。
Facebookページはこちら
facebookページ ※facebookページのIDがない場合も観覧はできます。ご覧ください。