●「ほめましょう」のアドバイスの問題点
発達障害の専門家のアドバイスで「ほめましょう」があります。
よく聞きますが、私は一刀両断のこのアドバイスには問題があると考えています。
これまで保育所等を回って、ほとんどの保育所等の先生方や親御さんが様々な専門家からの「ほめましょう」の助言を受けたを聞きます。そして効果がないことも聞きます。
出会った先生や親御さんの中には、助言通りに実施してもうまくいかないので自分の努力不足を責める方もいらっしゃいました。
しかし、この場合、「ほめましょう」の一刀両断のアドバイスに問題があります。間違っているとは言いませんが適切では無いと思います。
発達障害児の中には”ほめる”ことに注目できない人もいます。
何を”ほめられている”のかわからない人、気づかない人もいます。
何を”ほめられたか”が分からないということは、それを再現できないということになります。
そこで
ほめる前のほめる準備が重要です!
”ほめる”準備は大きく2つになります。
●ゴールイメージを先に伝える
1つは成功イメージ、ゴールイメージを先に伝える(できれば視覚的に)ことです。
例えば、完成した状態を絵や写真、実物で提示する完成見本や、
できばえのチェックリストなどもこのゴールイメージになります。
ゴール、課題の目的を視覚的に提示することが重要です。
●成功できるような準備
たまたま成功できた時に”ほめる”のではありません。
黒子になり”ほめる”ように導いて”ほめる”のです。
本人が成功できにくい部分をアセスメントして、環境を整理、刺激の統制、手だてを準備し成功できる状況をつくります。
教えるイメージをリストにするのも大切な準備です(課題分析)。
それらの準備によって、事前に提示したゴールイメージの状態になった時に、本人に「それで良いよ」とほめることが、良い行動等を自立的に繰り返すことにつながります。
繰り返しますが、大事なのは、ただほめることではなく、ほめる準備です。
※”ほめる”ことが動機づけにつながらない人もいます。やはり個別化した動機づけの計画が大切です。
★青本『フレームワークを活用した自閉症支援』はこちらから(エンパワメント研究所)
★緑本『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』はこちらから(エンパワメント研究所)
★セット特価★ 「フレームワークを活用した自閉症支援」シリーズ2冊セット定価 3,740円 → セット価格 2,992円
Amazonでの購入ご希望の方は下のリンクからお願いします。
Facebookページはこちら
facebookページ ※facebookページのIDがない場合も観覧はできます。ご覧ください。