●軸のある事業所はぶれない
昨日は児童発達支援事業所すずらんのコンサルテーションでした。私が広島に来て最初に仕事をした事業所です。書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』では環境設定やスケジュールなどで、写真や平面図を掲載しています。当時はまだ児童デイサービスでした。手探りで、私も先生方も悩みながら、そして失敗もたくさんしました。しかし、幼児のスタートのインフォーマルなアセスメントなど、現在の私の幼児支援の基本ラインをこの児童発達支援事業所すずらんで組み立てました。
当時の所長先生の言葉を引用すると「私たちには、これしかなかったから」というように、当時、「何から始めていい」の先生方にとにかく始めて続ける方法としていくつかの軸であるフレームワークを活用しました。昨日のコンサルテーションで事業所を観察しても、その時の軸が今でもぶれてないと感じました。
しかしも、6年前当時にいた先生は一人だけ、新しい先生が増える中で、それでもぶれてないのです。もちろん課題もいくつかご提示しましたが、「6年たっても軸があれば変わらない」と感じました。そして、それが書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』の強みです。その軸のある設定を写真でいくつか本日は紹介します。
書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』35頁の平面図
●自閉症・発達障害を軸にした個別と全体の設定
すずらんでは、自閉症・発達障害の特性を重視した構造化などの環境設定、支援があります。個別の設定だけではなく、全体的なユニバーサルな設定もあります。そのことで、「いつ」「どこで」「何をするのか」「どれくらいするか」「どうなったら終わりか」「終わったら何がるか」の情報を園児がイメージして自立的に行動している場面が良く見られます。
>>一人で活動する場所
>>多目的スペース(グループ活動)
>>多目的スペース(食事場面)
●個別化された環境設定と支援
軸のある事業所は、構造化や環境設定を見るとわかります。例えばスケジュールを見ても一人ひとり違ったタイプがあると「個別化」の軸がしっかりすていると感じます。すずらんもやはり、一人の特性にあわせたスケジュールや手順書などを活用されています。
●見える形で明確な境界の設定
自閉症・発達障害を持つ園児が見通しをもって行動する時には、視覚的な支援だけではなく、境界を明確にすることが重要です。スズランでは様々な場所、道具置き場などに明確で見える形の境界が設定されています。
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