●目的を伝えていない身体的プロンプトは虐待や拘束になる?
支援をする時、教える時に、本人に目的を本人がわかる形で伝えてますか?
例えば、やってほしい行動(期待している行動)、やってほしくない行動、完成イメージ、見通しや終わりなどを伝えていますか?
極端な言い方ですが、本人に目的を伝えずに身体的プロンプトをすることは、引っ張ったり、押したり、拘束したりする行為になります。本人にとっては虐待や身体的拘束になりうると意識していただきたいと考えます。
まずは、本人にあった形で、活動の目的を明確に指示してください。
活動の目的を伝える指示の中に、完成イメージを伝える方法があります。「完成見本」と言われる視覚的指示です。
●目的を伝えるメリット
目的を伝えた上での身体プロンプトは、以下のような利点をうみます。
・本人に見通しを伝えることができる
・本人に安心を伝えることができる
・プロンプトが少なるなる=フェードアウトが進む
・自立が早まる
フレームワークシートの中には、
本人の目標を伝える時の理解している視覚的情報を書き出す『個人情報シート』
生活全般での様々な形での目的を伝えるシステムを書き出す『構造化・支援シート』
書く生活場面の目的を伝える『生活支援シート』があります。
まずは、どのように目的を伝えるか、どのようなプロンプト(手がかり)で教えるかを書き出すことから始めてはいかがでしょうか?
各フレームワークシートに書き出す時のコツは、まずは現状がどうか書きだしてください。その上で本人にあった伝え方を調整してください。
●個人情報シートで目的を伝える時の情報やプロンプトを確認
個人情報シートは、本人の理解している情報や持っているスキル、興味関心などを書き出すシートです。
他のシートを書く上での参考資料になります。どんな「視覚的情報が理解しているのか」「どんな概念を持っているか」「どんなプロンプト(手がかり)で教えるか?」などを記入します。
【書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』28~29頁参照】 ※エクセルファイルはこちら ※PDFファイルはこちら
●構造化・支援シートで生活全般の目的の伝え方を記入
生活全般の構造化や環境設定などの支援をまとめるシートです。「目的の場所をどのように提示するか?」「日課・活動ををどのように視覚的に提示する?」などを記入します。『構造化の解説の手引き』を参考に記入します。
【書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』54~57頁参照】 ※エクセルファイルはこちら ※PDFファイルはこちら
●生活支援シートで各場面の目的の伝え方を記入
生活支援シートは、生活の1つ1つの場面での本人の様子・状態と指導・支援の方向性を書き出すものです。生活の書く場面ごと目的の伝え方、プロンプト(手がかり)を記入します。
【書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』62~65頁参照】
※Bタイプ(活動生活内容)エクセルファイルはこちら
※Bタイプ(活動生活内容)PDFファイルはこちら
※シートの写真は『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』の解説用で実施のものと少し違いがあります。
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