●構造化は座学でははじめにくい
自閉スペクトラムの方や、発達障害の方にとって構造化は大事な合理的配慮です。まずは、色々な研修をうけていただきたいのですが。
構造化を導入のとき、いがいと意識されないのが、近くのモデルを観ることです。近くのモデルや場合によってはコンサルタントを入れるとか。座学講演とか参考文系だけでやっちゃう。ほぼうまくいかないといのが私は考えます。
●まずはモデルを探そう!
まずは講演や、いくつかの書籍(できれば『フレームワークを活用した自閉症支援』もその1つに入れてください)を見て、やはり実際にすでに実践している事業所の見学をしたり、構造化の実践発表を聴講したりするといいと思います。構造化はたくさん観ないとイメージできません。
近くに構造化をやっている事業所を調べてみることです。※現在、コロナ禍で難しい事業所も多く、学びには厳しい状況です。
地域にTEACCHプログラム研究会があれば、構造化モデルってかなり情報持ってます。詳細、入会等はこちら。
※TEACCHプログラム研究会がない地域も支部を選んで入会可能です。現在はリモートが多くていいですが、対面だと地域会場なので参加は難しくなります。宮崎支部は私が代表をしていますが、たぶん今後もリモートや動画配信がなくなることはないと思います。(宮崎支部はこちら)
発達障害者支援センターに確認してみてもいいかもしれません。構造化実践のモデルの情報を持っているかもしれません。※
※発達障害者支援センターの中には、構造化の理解や情報を持たないところもあるかもしれません。構造化のアドバイスができる事業所が公的に無いのは地域の大きな課題と考えます。
●モデル事業所を選ぶポイント
どんなモデルでもいい訳ではありません。一応、私がおすすめするポイントです。
- ぱっと見で個別化しているのがわかる
- アセスメントをしている(できればインフォーマルアセスメントを教えてくれる)
- プランニングのシートがある=構造化を明文化している。また説明できる
- 再構造化の視点がある。または説明できる
- 変更、変化、般化を意識している(例えば課題の指示を固定させてる事業所は変化を意識してない。指示は面ファスナー=ベルクロ、マジックテープなどで固定しているところは、変化を意識している)
例えば、近くに構造化をやっている事業所を調べてみてこと。TEACCHプログラム研究会があれば、構造化モデルってかなり情報持ってます。
●観察するポイント
ただ観察しても意味がありません。ポイントを書き出します。
- エリアの設定(1対1のエリア、自立エリア、遊び、余暇など)
- 共有、多目的スペース
- 日課の見通し提示
- エリアの設定
- 刺激の統制
- 1つの場所でのいくつかの活動の提示
- 活動や課題の視覚的支援
- 表出コミュニケーションのサポート
- 生活シナリオ(事業所全体のシナリオと個別のシナリオ)※
- 個別支援計画様式※
- できれば特性や認知との関連※
- 構造化のためのアセスメントの仕方やツール など
※事業所によっては嫌がられますのでご注意ください。
●必ずしも完璧な構造化を見なくてもいい
できれば上記のポイントをすべておさえてなくてもいいんです。完璧な事業所を1つ見るよりも、色々な実践を見て、自分たちがモデルにできるところ考えたり、良い部分について※ディスカッションしたらいいです。
※考えの違いや構造化をその場で否定したりするのはマナー違反です。関係が深まれば、違いをポジティブにディスカッションできます。
●コンサルテーションに依頼する
また、実際に構造化のためのアセスメントやプランニング、セットアップができるコンサルタントに依頼するのもあります。
都道府県には、発達障害者支援センターなどがコンサルテーションをやっている場合があります(宮崎県は地域支援マネジャーが設置されています。事業所、学校全体の構造化のコンサルテーションとして地域支援マネジャーでた対応します)。ただ、すべの発達障害者支援センター※や、教育、療育の巡回相談(保育所等訪問支援も含む)が構造化の知識とアセスメント、プランニング、セットアップのフォローができるとは限りません。いや少ないと思います。
※発達障害者支援センターの中には、構造化の理解や情報を持たないところもあるかもしれません。構造化のアドバイスができる事業所が公的に無いのは地域の大きな課題と考えます。
●モデルとコンサルテーションが厳しい場合
現在、コロナ禍で、見学や現場のコンサルテーションが厳しい状況があると思います※
※ちなみに私のコンサルテーションは令和3年12月現在は、地域支援マネジャーで宮崎県内は巡回してます。zoomでもできます。宮崎県外の契約※によるコンサルテーション※はzoomリモートでやっています)。
そこで、モデルやコンサルテーションが難しい時のはじめがのこつをお伝えします。
本来は、事業所・教育の全体でスタートした方がいいです。また、事業所のスタートや教室利用の初日から始めたがいいです。
ただ、なかなかハードが高ければこんなはじめ方もあります。
- ケースを絞ってはじめる
- 部署を絞っはじめる
- エリアを絞ってはじめる
- 構造化導入チームでまずはじめる
自閉スペクトラム症の方は、変化が得意ではありません。なので上の小出し方法はリスクもあます。失敗してもいいからやってみようという安易なことは私はいえません。できるだけ色々な情報からできるだけ最善で実施してください。
今後、ホームページやSNSやYouTubで、少しでもイメージしやすいコンテンツを更新していきます。
書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』では、構造化、環境設定に関する解説も書いています。また、構造化や環境をまとめる構造化・支援シートがあります(こちら無職で公開してます)。さらに構造化を個別化し、再構造化するためのチェックシートがあります。たくさんの構造化の写真も載せてます(白黒なんですが)。
書籍『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』には、幼児・学歴前期と学歴後期・移行期・成人期の2つの年齢での個別、事業所・教室全体の設定事例を掲載しています。自立課題も白黒ですが年代別、テーマ別に載せてます。
下は構造化・支援シートです。ダウロードはワークシートのページから。
※構造化のために必要なアセスメントシート(特性シート、情報理解・基本スキルアセスメントシート、個人情報シート)もワークシートから無償でダウロードできます。※継続活用は、書籍を御購入ください。
★セット特価★ 「フレームワークを活用した自閉症支援」シリーズ2冊セット定価 3,740円 → セット価格 2,992円
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