●保護者の連携は具体的に
『児童発達支援センターぐるんぱ』やその他のコンサルテーション先などで、多くの親御さんと出会い、そしてディスカッションします。一部の地域のモデルですが、広島県内で早期発見後のフォロアップ、また保育所等での早期支援プログラムの中で親御さんのフォローも進められています。
そんな中で、「保護者との連携」という内容の講演依頼が確実に増えてきています。私自身、まだまだ私も実践の中で勉強途中で、時に悩みながら進めています。
私は保護者との連携や協働は、哲学的な物ではなく、具体化しないと意味がないと思います。抽象的な『連携』の文字で言葉や文字だけが一人あるきして具現化していない場面も見ます。より具体的に保護者との連携・協働を具体的にすることをまとめます。
- 自閉症の特性を軸として解説をする
- 個別化して対応する(本人理解の個別化、保護者にあわせた対応)
- アセスメントからはじめる(まず、保護者の状態、考え方の情報収集をする)
- 私たちは科学的な根拠のある提案をするのが役割
- 目的(特に自立)を明確にして伝える
- オープンに進める。そのためにまずお互いが持っている情報をポジティブに出して、次のプロセスを明確にしていく
※さらに細かい部分は 書籍『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』で解説しています。
●心の理論のスキルが重要
保護者との協働を具体化するために支援者が持つ必要があるスキルが『セオリ・オブ・マインド(心の理論)』です。心の理論の重要な視点は2つ 『相手の気持ち・考えを察する力』 『相手には違った考え方があることを知っていること』 です。
まず、常に保護者の気持ち・考え・感情を常に意識し想像することが必要です。そのアセスメントにあわせたアプローチが大事です。
保護者には私たちと違った視点、考え方を持ちます。保護者がもつ考えがたとえ実際の状況にも、科学的・専門的な視点から見て間違っていても、その時点で保護者が持っている視点・考え方があるのは事実です。支援者が最初に取り組むのが保護者へのアプローチとすれば、保護者がその時点で持っている視点・考え方は支援者にとって重要な情報になります。
最初から保護者の視点、考えを無視することは次のステップにつながりません。まず最初のステップとして保護者の視点、考えからスタートすることが重要です。
この記事読んでいる、これまで私とディスカッションしてきた親御さんは苦笑いされているかもしれませんね。私は以外と頑固ですから、私と親御さんとのアイデアが違っても、ビックリもしませんし、親御さんに合わせたりもしません。ただ最善策を取るために、自分たちの考えと、親御さんの考えを整理し、共通した方向を考えていきます。
写真は宮崎のセミナーで受講生が親御さんに説明している場面です。
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