●手順書(カード)の役割を活用
活動の中には、いくつかの工程があるものがあります。1つの指示(例えば完成見本)ではイメージできない複雑な活動を時系列の工程を伝えるものが手順書(カード)になります。すべての活動が手順書(カード)が必要なわけではなく、目的に応じて活用します。
●手順書(カード)のアセスメント
基本のアセスメントツールの中には、2~数工程の手順書(カード)のセットを用意します。簡単な2工程の絵や写真のもの。リストタイプでパッケージングや組み立て、道具の準備などの工程を指示しているセットをいくつか用意します。
1つは、絵、絵+文字、文字リストの3つの指示を用意します。
作成する時の注意点として、その手順書(カード)が無くても見ればわかる状態のものにしないことです。その手順書(カード)が無いとできない状況にします。例えば1個(枚・杯)ではなく2個(枚・杯)にします。また道具の準備リストではダミーを準備します。
アセスメントでは、以下のポイントを確認します。
- どんな視覚的な手順書(カード)があっているか?
- リストが使えるか?カードがいいのか?
- 目でおえるか、チェックが必要か?
- カードならば並べたがいいか?重ねてめくりタイプにするか?
- 工程の数はどれぐらいまで可能か?
こちらのビデオが参考になると思います。
●手順書(カード)のアセスメントの進め方
アセスメントの進め方は以下です
- 材料を提示する
- 手順書(カード)を提示する
- 本人が取り掛からなかったら、最初の工程を促し、必要に応じてモデル示す。
- ミスが生じた場合は、1)手順書を見るように促す 2)現在の項目を指示する 3)実際の部分でジェスチャー 4)モデル提示等で修正をする順番で修正します。
●情報理解・スキルアセスメントシートで評価を記録する
ここで紹介しましたアセスメントをまとめるシートが『情報理解・スキルのアセスメントシート』です。これに評価し、記入し、活用します。
※情報理解・基本アセスメントシートver.05(エクセル)
※情報理解・基本アセスメントシートver.05(PDF)
※情報理解・基本アセスメントシートver(記入例)
※クリックしてダウンロードしてください。
※書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』または『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』とあわせてご活用ください。
評価はPEP3※TTAP※などの評価基準と同じPとEとFを参考に活用させていただいています。
P=理解している。活用できる
E=部分的にできる。まだ活用するには汎用していない
F=理解していない。活用は難しい
アセスメントをした後は、『個人情報シート』に集約して、またはそのまま支援を具体化する時の参考にします。
※『個人情報シート』エクセルファイルはこちら
※『個人情報シート』PDFファイルはこちら
※書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』または『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』とあわせてご活用ください。
支援の中で活用するのはPの理解している情報です。Eは基本的には課題にします。個々の状況によってはもう少しのタイプを活用する時には何らかの追加の支援が必要になります(例えば写真をトビー:その物だけを切り抜いた写真、カットアウトにする等)。
※【引用文献】
●日本版 PEP-3 自閉症・発達障害児 教育診断検査 [三訂版]/E.ショプラー著者代表 ; 茨木俊夫日本版監修 ; 服巻智子訳者代表/川島書店
●自閉症スペクトラムの移行アセスメントプロフィール TTAPの実際/エリック・ショプラ゜、ゲーリー・メジホフ、マイケル・チャップマン、ジョン・トーマス 監修:梅永雄二 監訳:今本繁、服巻智子
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