上の写真は筆者(水野) の自分にあわせた工夫です。
最近、社会性の特性にあわせた個別の設定の工夫についての質問をいただきます。
今回は、筆者自身の工夫を例にお伝えします。
筆者は、自分の苦手さを把握し、周囲に伝えます。
一番しんどいのは、物の貸し借りや物の共有です。
私の物の共有の困難さの面白さは、人が自分の物を使うのは、さほど苦にならないのですが(、、たぶん)、
自分が人の物を使うのが苦手で、何かを借りる時にすごい緊張します。
そこで机の工夫をして、周囲にも協力を求めました。
かってに使って良いけど、補充をしないでくださいということです。
自分の物と人の物が混在しているのが苦手なんです。
このように、個々の社会性の特性を考えた工夫をすることで、
混乱なく社会的な中で場面を共有し、活動できるようにしていく工夫が必要です。
社会性の困難さを持つ自閉症の人の支援でも、個々にあわせて、工夫することで、社会的な機会を作る視点が重要になります。
自閉症の人の社会性の補助的な工夫の例を2つ紹介します。
下の写真は、順番交代を補う手だてです。
視覚的にイメージして交代ができます。
下の写真は接近、並行場面の保育所での手だての例です。
接近、並行の規模を限定して、複雑でない状況にします。
接近、並行での活動をサポートし、接近、並行の気づきをサポートしています。
今回の筆者の工夫のように、自分の苦手さを公開して、
そして周囲にも理解を求める工夫も、自己権利擁護
につながる視点になります。
ただ工夫するだけではなく、周囲の人に苦手さを伝える視点です。
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