幸福とは私たちにとって希望です。
時に、幸福は遠い存在に感じます。
しかし、幸福とは身近なものです。
幸福は自然なもの、幸福とは運に近い存在にも感じます。
ところが自閉症支援において、この自然な偶発的なイメージでは、幸福な質の高い生活は実現が難しくなります。
幸福な生活づくりは、様々なハッピーな選択、つまり整理統合※が必要ですが、それが自閉症の人には困難です。
※整理統合=様々な状況から判断して最善を選んだり、調整したり、変更すること
自分にとってハッピーではない選択をされる自閉症の人もいます。自分で自分にとってマイナスの選択をされているケースに出会うこともあります。
幸福には具体的な幸福の選択が必要です。
活動の選択=時間の整理統合
環境の選択=空間の整理統合
表出コミュニケーションの選択
対人関係の選択=社会性の整理統合
感情の選択=感情のコントロール
等、これが自閉症の人にとっては難しいのです。
選択できないはわけではなく、状況を判断した自分にとって意味ある、幸福につながる選択が難しいのです。
この幸福の選択を、複雑な日常の場面、地域社会の中でいきなりやっていくことは、とてもハードルが高いのです。
だから、こそ幸福のための練習が大切です。
それは、全てを自己選択する発想ではなく、時には他の人の提案を受け入れたり、他の人の考えを活用したりする練習を含みます。
本日のまとめ
【幸福のための練習は】
時間や空間、コミュニケーション、対人関係、感情等を手だてがあっても良いから気づき、自己選択たり、他の人の提案を受け入れたり、他の人の考えを活用するための事前と継続の練習をさします。