発達には連続したステップがあります。
しかし、発達障害児・者は、連続しないステップ・流れ、発達の偏りを生じることがあります。
自閉症の人の中には、飛び越えた部分(能力・スキル)を見せる人もいます。
教育・支援者の中にはその部分に着目してアプローチをする人もいます。
しかし、それは発達の偏りに影響を与え、将来の般化や応用によくない影響を与えていると考えます。
発達の連続したステップを無視はしていけないのです。
自閉症の支援の中で、
「なぜこの人は偏りがあるのか?」
「なぜこの人は般化・応用が難しいのか?」
という疑問に感じることがあります。
私は、成人期の実践の中でも、幼児期の実践の中でも、
発達の連続したステップを無視したアプローチが自立や般化できにくくなっていると感じました。
逆に、発達の連続したステップを尊重することで、
自立や般化、応用に良い影響を与えていることを実感しています。
飛び越えたスキルがあっても、その前段階の積み重ねが尊重されなくてはいけないと考えます。
例えば、言葉を話すことよりも、情報の理解や、なんらかの手段で人に伝えることが優先されます。
例えば、テーブル拭きのスキルの前に、面や一貫した方向性などの理解が優先されます。
私たち教育・支援者は、定型発達の人の発達段階、発達の連続したステップを知ることが必要です。
発達の連続したステップは、保育所などの定型発達の様子をみることは良い研修になります(自閉症・発達障害を持つ幼児さんに対応する方は、0~6歳の各年齢の様子を観察されるのをお勧めします)。
しかし、それはなかなか機会を作り難いと思います。
保育士・幼稚園教諭の方が読んでいる雑誌の別冊になどに、発達表などが載っていることがあります。
私が購入した書籍を下の方に紹介しています(0~6歳子どもの発達と保育の本/学研)。
もう1つ重要なことは、発達の連続したステップを知った上で、生活年齢(本人の実年齢)ではなく、
様々な領域の発達年齢を確認しながら、連続したステップを課題にしていくことです。
地域によっては生活年齢を重視して、本人の発達年齢にあわせたステップが保障できてない場所もあります。
発達のステップは支援の中で常に意識することが大切です。
様々な課題・活動を細かい概念やスキルに細分化することが大事です。
ところで、私は大学を卒業してしばらくは、定型発達の発達段階、分野で言うと発達心理学の視点の学びをおろそかにしていました。
理由はいたってシンプル、発達心理学の授業が嫌いだったからです。大きな過ちです。
書籍『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』(27ページ)では、様々なスキルの細分化(ステップに分ける)について解説しています。
また、書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』(77~79ページ)では、細分化したアセスメントについて解説しています。
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