自閉症の支援の中で、様々な課題・活動の自立するための重要な要素の1つが3つの見える形でわかりやすい工夫がです。1つは見える形でわかりやすく指示すること、1つは見える形で整理して伝えること、1つはよりわかりやすく明確にすることの3つです。
※「見える形でわかりやすく」の文言は書籍書籍『見える形でわかりやすくTEACCHにおける視覚的構造化と自立課題』の内容・題名から引用しました。「見える形でわかりやすく」は、書籍でも紹介されているTEACCHの構造化された指導※の中の視覚的構造化※にあたります。
●見える形でわかりやすく指示する(視覚的指示※)
1つめは見える形でわかりやすく指示することです。様々課題・活動でまず大切なのは、その活動がまず理解することが必要になります。「その課題・活動をどのように進めていくのか?」「その課題・活動のゴール(目的)は何か?」をわかりやすく提示する指示が必要になります。
尚、手順書(カード)もこの見える形でわかりやすく指示する視覚的指示※になります。以前手順の提示の色々を動画で公開しています。
●見える形でわかりやすく整理して伝える(視覚的整理統合 又は 視覚的組織化※)
2つめは見える形でわかりやすく整理して伝える工夫です。様々な課題・活動を準備して、安定して遂行して、そして片づけることを支えるのがこの工夫です。例えば、材料を容器にひとまとまりにしたり、全体を一体型にしたり、テンプレートなど材料や道具を自分で並べるための指示を活用したり、材料が動きにくくしたり、境界を明確にしたりするのがこの工夫です。
●よりわかりやすく明瞭化する(視覚的明瞭化※)
最後が、よりわかりやすく明瞭化する工夫です。何を明瞭化するかと言うと、材料や見える形で提示した指示を明瞭化します。例えば、容器が黒で材料が白であれば材料が明瞭になります。また、指示のリストで数字や重要な部分にマーキングをすることで明瞭化になります。
●3つの組み合わせと個別化
3つの見える形でわかりやすくするアイデアは、1つ1つで工夫するのではなく、組み合わせで工夫することが重要です。上のスライドの中の1つ1つの課題の中では、指示と整理統合、明瞭化のアイデアがあります。3つでわかりやすくすることが大事です。
また、3つの見える形でわかりやすくするアイデアは、アセスメントをもとに個別化して設定します。同じ課題・活動でも指示、整理統合、明瞭化が変わってきます。
●他のアイデアでも重要
見える形でわかりすくする3つの視点は、課題・活動だけの視点ではなく、スケジュールやワークシステム、その他の視覚的なアイデアでも大事にしたい視点になります。例えば、スケジュールの写真や絵、文字などは視覚的な指示になり、ボードをベルクロ(マジックテープ)で固定するのは整理統合で工夫で、スケジュールのボードの色をつけるのは明瞭化の要素になります。
※の部分(文言)はTEACCH自閉症プログラムで整理されたアイデアです。
視覚的構造化を学ぶ参考資料としては、まず書籍『見える形でわかりやすくTEACCHにおける視覚的構造化と自立課題』が有効です。また、今回紹介した見える形でわかりやすく提示する工夫の様々なタイプに関しては書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』で解説を、『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』では事例を掲示しています。
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