●「絵の辞書」とは?
絵の辞書は単語や文章の視覚的指示を補い物で、指示書やリスト、指示ラベルの単語(または文章)を参照として絵で解説しているものです。
本人にとって単語や文章の理解がまだ限定的で、部分的にできている場合、又は、専門・分野的な言葉、経験の無い言葉がある場合、単語(または文章)の意味を絵やシンボル、写真で補います。
すべての単語(または文章)に絵をつけてもいいのですが、絵の辞書を使うことができれば、すべての単語(または文章)に絵などをつける必要がなくて、絵による辞書を補助で使いながら進めることができます。
以下の写真は、絵による辞書の課題の例です(アセスメントツールではなく実際の構造化された課題です)。
【応用アイデア】
下の写真は、絵の辞書とは少し違うのですが、文字の指示(単語や文章)を補う視点では絵の辞書の支援と共通します。
●「絵の辞書」のアセスメントツール
私が使っている絵の辞書のアセスメントツールは、空間のアセスメントの材料を指定された場所に置くアセスメントの中で実施します。
その他にも、文章の指示や準備リストの指示などのアセスメントの一部の単語に下線を引いて、その絵の辞書を準備することが大切です。※また後日、写真をアップします。
「絵の辞書」で使う材料は、名前があまり知られていない物を準備するのがコツで、私は工具の名前を使っています。
●「絵の辞書」のアセスメントの進め方
アセスメントの進め方は以下です
- 絵の辞書を使う必要のある課題とその指示を提示する
- 最初に又は本人が単語の意味を知らない時に絵の辞書を差し出し、「これを参考に作業を進めてください」と指示します。
●情報理解・スキルアセスメントシートで評価を記録する
ここで紹介しましたアセスメントをまとめるシートが『情報理解・スキルのアセスメントシート』です。これに評価し、記入し、活用します。
※情報理解・基本アセスメントシートver.05(エクセル)
※情報理解・基本アセスメントシートver.05(PDF)
※情報理解・基本アセスメントシートver(記入例)
※クリックしてダウンロードしてください。
※書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』または『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』とあわせてご活用ください。
評価はPEP3※TTAP※などの評価基準と同じPとEとFを参考に活用させていただいています。
P=理解している。活用できる
E=部分的にできる。まだ活用するには汎用していない
F=理解していない。活用は難しい
アセスメントをした後は、『個人情報シート』に集約して、またはそのまま支援を具体化する時の参考にします。
※『個人情報シート』エクセルファイルはこちら
※『個人情報シート』PDFファイルはこちら
※書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』または『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』とあわせてご活用ください。
支援の中で活用するのはPの理解している情報です。Eは基本的には課題にします。個々の状況によってはもう少しのタイプを活用する時には何らかの追加の支援が必要になります(例えば写真をトビー:その物だけを切り抜いた写真、カットアウトにする等)。
※【引用文献】
●日本版 PEP-3 自閉症・発達障害児 教育診断検査 [三訂版]/E.ショプラー著者代表 ; 茨木俊夫日本版監修 ; 服巻智子訳者代表/川島書店
●自閉症スペクトラムの移行アセスメントプロフィール TTAPの実際/エリック・ショプラ゜、ゲーリー・メジホフ、マイケル・チャップマン、ジョン・トーマス 監修:梅永雄二 監訳:今本繁、服巻智子
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