●様々な療育アプローチで応用できるフレームワーク
宮崎県小林市にあります児童療育サポートセンターぴこっとです。
当施設では作業療法士を中心に、子どもの発達に必要な『感覚』や『環境適応』に着目した「運動」のスケジュールを実施しています。
「設定した遊びを実施する」
そんなに難しく聞こえないかもしれませんが、場所と材料の用意だけでは上手くいかないことの方が多いです。
- 他の事が気になって先生の誘う遊びに注目できない
- 空間が広すぎて動けなくなる
- 職員と1対1だと緊張が高くなる
- 言葉の説明だけでは、してほしい動きを理解することが難しい 等々…
そこで『フレームワークを活用した自閉症支援』を参考に、その子の特性に合わせた環境設定や伝え方ができるようになることで、ようやく「設定した遊び」が意味を持ち始めます。
一例をあげると、自閉スペクトラム症と診断を受けている小学4年生のAくんは、運動エリアに入るといつもボール投げをします。途中で職員が違う遊びを提案しても頑なに拒み、最終的には部屋の隅に座り込んでしまいます。
声かけだけでは、設定された遊びをすることは困難でした。
そこで「氷山モデルシート」を使いながら話し合いをした結果、「運動」のスケジュールでは今まで通り好きな遊びをしてもらう、設定した遊びをする時には「先生と勉強」のスケジュールで「今日の先生と勉強は、運動のお部屋で「○○遊び」をしましょう」と伝えると、とても楽しそうに設定された遊びをすることができました。
決して誘われた遊びがしたくないから拒否していたのではなく、「運動」のイメージの修正が難しかったのだと思います。
『フレームワークを活用した自閉症支援』の視点は常に支援の土台です。この視点が地域にもどんどん広まっていくように、私たちも頑張ります!
ぴこっとの事業所内の境界を明確にした設定
(文章:児童療育サポートセンターぴこっと・ぴこっと西町 櫻木)
【水野より】
児童療育サポートセンター「ぴこっと」は、宮崎にあります『フレームワークを活用した自閉症支援』の実践協力事業所※です。様々な療育のアプローチの中にも『フレームワークを活用した自閉症支援』の視点は応用できるんですね。そのような意味でぴこっとさんの実践は今後も目がはずせません。
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