自閉症・発達障害の人は、複数のことをいっぺんに処理することが得意ではありません。
そこで指導や支援の時に、複数のことをいっぺんに教えない工夫が必要になります。
自閉症・発達障害児・者への教育支援の中での工夫を数回にわけて紹介しています。今回は『一度に教える課題を1つに絞り込む』です。
【一度に教える課題を1つに絞り込む】
教育・支援の中の様々な指導場面で、どうしても様々な課題を目標にしたくなります。
しかし、それでは課題が複雑で1つの課題すらも注目できなくなることもあります。
1つの指導場面では1つの課題だけを教えるように計画する必要があります(1つ1つの課題の中で複数の課題目標にならないようにすることが重要です)。
しかし、指導者・支援者は、指導しながらどうしても別の課題が気になり、無意識に二重の課題になっていることがあります。いくつかの例を提示します。
例1)概念学習と微細運動の二重課題
例2)1つの課題を複雑な集団の中で実施(自立課題と社会性の2重課題
例3)機能的スキルの課題を刺激の多い環境で教える(課題と刺激を無視することの2重課題)
このような二重課題になった時に、片方の課題だけしか気づかなかったり、
どちらの課題にも気づかなかったりすることがあります。
だから、1つの自立課題では、1つの課題に絞り込みしたほうが効果的に学習できると考えます。
気になる複数の課題は、課題分析をして、次の機会にする課題にする必要があります。
幼児・学齢前期、重い知的障害をもつ方に、一体型のタスクを設定しますが、あれも持ってきたらすぐ1つの課題だけに注目できるようにするために、材料や道具を並べることを課題にしない設定の1つの工夫です。
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