※関連記事:般化のポイントは「変わる部分」「変わらない部分」!プロセスシート公開!
学んだ事柄※1を、基本軸の変わらない他の似通った状況(変わっている部分)でも同じように活用することが難しい自閉症の人の般化※2のアプローチには工夫とステップが必要になります。
今回は、これまで整理したポイント・工夫と3つのステップを紹介します。このステップは強力で、多くのケースで自立・般化を効果を実感しています。
※1学んだ事柄:概念(意味)、動作、行動、機能的スキル、考え方、ルールの理解、対人関係など)
※2般化とは、似通った内容をひとくくりにすること。学んだ事柄を、様々な状況でも活用できることも入ります。
●自立のポイント(復習)
自閉症の人が、様々なことを自立する時には以下のようなポイントがあります。
- シンプルな場所で学ぶ
- いっぺんに多くのことを課題にしない
- 活動・課題の指示を見える形で指示する
- 準備・実施・片づけのために材料や空間を整理した状態で伝える
- 注目の困難さを補う明瞭化や課題の整理統合を行う
- 少ない手がかりでフェードアウトする など
●般化のポイント
変わらない部分の基本をおさえ、変わる部分があっても自立的に活用していく般化のポイントを、自閉症の人の般化の困難さを考慮した上で考えみます。般化へアプローチする時のポイントが以下です。
- 視覚的な構造化+習慣が般化を助ける
- 場面の般化よりも、まず内容・属性の般化
- まずはシンプルな場面から始める
(1対1エリア→自立エリア→場面の般化) - 理解や自立に不安定さがある時は1対1に戻って教える
- 計画的に変わる部分の事例で実施する
(複雑でハードルの高い内容は細分化し、抽出して教える。→抽出した内容の自立後に活動に組み込む)
●般化の3つのステップ
上記のポイントを実現するために整理した3つステップが以下です。
【ステップ1:基本を学ぶ+例題で深める】
まずは1対1のエリアで、変わらない基本の部分を教えます。必要に応じてシンプルな例題(内容、属性)を活用し基本を深めます。
【ステップ2:事例を通して内容の般化を進める】
1対1のエリアや自立エリアでいくつかの事例を踏まえます。内容、属性 などの変化を入れ変わらない基本と変わる部分の理解を深めます。
【ステップ3:応用・活用+場面、状況の般化】
様々な場面、状況、環境の中で、学んだ内容を実施、活用します(内容、属性、事例の変化も継続する)。
今年度のフレームワークの研修では、この3つのステップをいくつかのケースで説明しています。ぜひ、ご参加ください。
●3つのステップの計画を立てよう
般化プロセスシートでは、本人の特性等と、課題の変わる部分と変わらない部分の整理をしたうえで、3つのステップごとの視覚的な手立てと、事例の活用、場面般化を書いて整理するようになっています。
個人実践の範囲内でご活用ください。
12月3日の午後の演習は実行機能と般化の困難さステップ実際に経験していただきます。
詳細はチラシをご覧ください
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