自閉症の人の社会性・対人関係の特性といっても様々！／特性かるたで深める

2020年9月21日

by mizuno

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＊まずは自閉症の特性を軸にする意味の記事をご覧ください！

書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』で紹介しています『自閉症・発達障害特性シート』を多くの皆さんに活用していただくために、シートの中の特性について解説をしていきます。本日は『社会性・対人関係の特性』です。

●自閉症の社会性・対人関係の特性について

自閉症の人は、周囲の状況や相手の気持ちを想像して、柔軟に対人関係を始めたり、調整したり、続けたり、終ったりすることが難しいです。

生活年齢にあった社会的状況の気づきや、振る舞いが難しい（接近、並行、共有、協働、順番交代、ルールを守る、対人的相互交渉）・アイコンタクト、ジョイントアテンションに定型発達との違いをもちます（無かったり、独特さがあったり、パターン的だったりする）。

社会的な状況が気づいていなかったり、独特さから周囲の理解が得られなかったり、本人の混乱もあったりしますので、支援が必要な部分でもあります。

●アイコンタクトの特性

自閉症の人の中にはアイコンタクトに特徴を持つ人もいます。アイコンタクトが少ない人、逆に凝視したり、パターン的だったりする人がいます。

自閉症人は、同時に複数のことをすることが得意ではありません。人の話を聞いたり、コメントしながら、同時にアイコンタクトに気を配ることが得意ではありません。

実際に「目を見ると、聞いたり、話したり、考えたりすることができない」と言われるケースもあります。

●複雑な社会的な状況の苦手さ

自閉症の人は、複雑でわかりにくい社会的な状況（場面）が得意ではありません。どのような振りまえばいいかわからなかったり、混乱したりすることがあります。

例えば朝の挨拶などは複雑でわかりにくい社会的な場面のスタートになります。いつまで挨拶すればいいのか？どのように挨拶すればいいのか？挨拶の渦恐るべしです。

●相手の気持ちを想像すること困難さ

自閉症の人の多くが相手の気持ちを想像することが難しいと言われています（セオリ・オブ・マインド＝心の理論）。これはエスパーのように相手の気持ちを知ることの話ではありません。前後の流れ、周囲の状況、言語、非言語コミュニケーションによって相手の気持ちを整理し想像することが難しいです。相手に違った考え方があることを知らずに。相手も自分と同じように考えているとイメージしている人もいます。

また、周囲から自分がどのように見られているかを想像することが難しくて、適切でない振る舞い方をする人もいます。自分を客観視することが難しい場合があります（メタ認知）。

＞＞＞周囲の人の考え方や視点を想像することが得意でない人もいます。

●暗黙のルールの理解が難しい

自閉症の人たちの特性でよくルールを理解することが難しいと言われます。ゲームなどの社会的で複雑なルールの意味合いの理解の困難さや、周囲の状況に応じた振る舞い、視点、つまり暗黙のルールの理解の困難さを持ちます。

しかし、ある状況では、きっちりとルールを忠実に守る場面もあります。周囲の人がルールを守らないのが許せないほどです。

また、もう一つルールに関して押さえておきたいのは、ルールを自己流に解釈したり、自分でルールを作ってしまうエピソードもよく聞かれます。

＞＞＞周囲の状況判断よりも自己流のルールを作ることも

＞＞＞決められたルールに関しては忠実に守ることも

●社会的な場面としてのトランプゲーム

トランプゲームでは、上記のような対人関係の困難さ（社会性の特性）を観察されます。

下のカルタは自閉症の人の正直さと、社会性の特性がよくでたカルタです。作戦を立ててたり、かけ引きをするのは得意ではありません。自分の頭のイメージ、相手の頭のイメージが違っていることをしったり、整理したりすることも苦手です。「見ると強く注目し衝動的に置いてしまう」という特性も影響している場合があります。