●禁止は教えます
将来の重要なスキルの1つに「禁止を理解する」があります。
私は、自閉症教育・支援において計画的に「禁止」を教えていく必要があると考えています。
一部では「自閉症の人は、禁止が苦手なので禁止を伝えない」というのがありますが、これは極端な考え方だと思います。
どんな世界でもやってはいけないことはあります。もちろん、個別化しないで、ただ「ダメ・ダメ」言っている指導者・支援者も間違っていると思います。
個別でステップを踏んで禁止を教えていくことが大切です。
●禁止を教えるステップが大切
自閉症の人は禁止、つまり「NO」がイメージしにくいのは確かです。
関連特性としては、
・様々な事柄の整理統合の困難さ
・想像思考の困難さ
・切り替えの困難さ があげられます。
「しない」ということが、具体的に何をしたらいいのかイメージが難しいのです。
また、今やっている行動をやめ、やるべき行動の切り替えが難しいのです。
禁止を具体化すると2つの要素が重要になります。
「やってはいけない行動をしない」
「やっていい行動をする(はじめる)」 ということです。
そこで、最初のステップは「ダメ!」ではなく!
「いまやっている行動は終わり」
「次の活動をはじまり」 の2つの提示の理解になります。
私が関わってきた事業所、コンサルテーション先では、計画的に禁止の理解のステップを教えていきます。
よく活用するアイデアの1つが終わりボックスです。
「終わり」とシンボルをあわせて教えていきます。
「終わり」の理解からはじまり、シンボルの理解、「ダメ(NO)」の理解につなげていきます。
最初のステップは「終わり」の理解です!
「やらない(NO)」だけではなく、「何をやるのか(YES)」を明確に伝える
今後、このサイトで、具体的な実践事例を紹介します。