自閉症の教育・支援の中では、自閉症の人の空間を多目的に使うことの混乱や見通しの難しさを補うために、1つの場所は1つの活動にするエリアを設定することが基本になります。
しかし、「フレームワークを活用した自閉症支援」では、事業所や教室に1〜2箇所の多目的なスペースを設定することをおすすめしています。目的と設定のポイントを解説します。
●多目的スペースの目的
多目的スペースの大きな目的は、自立した内容を般化し応用することです!本当の意味で自立できているかを見るスペースです!
事業所や教室で多目的スペースがなく、一対一で対応したエリアばかりでは、地域での自立・般化・応用につなげることも、確認することも難しくなります。
もちろん事業所によっては、その般化や応用を目的としない事業所があってもいいのですが。その場合は、家庭や他の事業所などへの般化を確認しないと。それは自己満足な療育、教育になると考えます。
●多目的スペースの要素
筆者がポイントしている多目的スペースの要素は以下です。
- 2〜3の目的まで
- 明確な指示
- 日課や楽しみ
- 自立した内容で設定
- 社会性の段階をあわせるか、手立て付き
【明確な指示】
「いつ・どこて・何を・どのように・どうなったら終わりか・終わったらなにか」や「誰とか・何故か」なども含めて提示します。
【日課や楽しみ】
多目的スペースの内容は、習慣化した内容か、興味関心の内容が好ましいです。
【自立した内容】
多目的スペースでは、新しいことは極力教えない。一対一エリアや自立エリアで自立度を高めた内容で組込む
【社会性の段階】
接近、並行、共有、協力、順番交代、ルールを守る、相互交渉。参加者の気づきにあわせて設定する。超えた内容は、手立てを使う
●多目的スペースの例
その1:朝・夕・臨時のミーティング+グループでの余暇(ゲームなど)
ミーティングもグループ活動・余暇は、どちらも社会的な場面です。ここでは、全体に対するお知らせや、ソーシャルスキルなどの学習会なども実施します。
その2:グループ活動・行事+おやつ・食事
おやつ・食事は、1日での時間は一部の時間です。そこで、多目的スペースにすることがあります。
しかし、おやつ・食事は匂いが他の時間に影響することがあります。また、おやつなどを時間差で実施する事業所であれば、多目的エリアに設定するのは不向きです。
その3:喫茶コーナー+職業体験エリア
(職業スキル・職業行動のトレーニング)
事業所内に喫茶コーナーなどの自然なスペースをつくることは有効です。余暇やくつろぎスペースの役割にあわせて、学んだ職業スキルや職業行動の般化を確認するスペースにもなります。喫茶コーナーは、様々な仕事内容が考えられます。
いきなり事業所外の職場実習ではなく、事業所内の喫茶コーナーや、組み立てコーナー、パソコンの入力コーナーなど様々な職種のエリアで、職場実習のシュミレーションを実施しま。
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