●個別支援ミーティングのゴールは問題解決や結論をだすことではない
まず皆さんの実践されている個別支援ミーティング等を以下の内容チェックしてみてください。
色々な考え方がありますので、いちがいに言えませんが、私は上の項目が当てはまる個別支援ミーティングをできるだけ避けたいと考えます。
1時間程度の支援ミーティングで、すべての本人に関わる課題を解決するのは不可能ですし、また時間内、又は超過してでも結論を出そうとするミーティングは、きっと本 人・保護者の思い、考え方を尊重しないで、引っ張った内容になります。
そうならないために以下の内容を私は重視しています。
●開催前には70%で準備して、参加者に50%ぐらいに感じてもらう
開催前にすべてを進行・方向性を決めることで、そうでない反応を阻害することは、引っ張ることになります。
しかし、まったく準備しないのは冒険すぎます。70%ぐらいの準備をして、参加者には「50%ぐらい準備してたかな?」と感じさせられると、良いミーティングになり、そして参加者の考えが活用されたミーティングになります。
●個別支援ミーティングの時間を厳守する
個別支援ミーティングの時間は厳守することが大前提です。時間を超過することで、無理に結論を考えるようになります。時間が超過する時には以下の方法をとります。
- 残った課題を確認する
- 残った課題のためのアセスメント・情報収集の約束を確認する
- 残った課題をいつ計画を立て確認をするかを決める(締め切りを明確にする)
●個別支援ミーティングの目的は何か
個別支援ミーティングは、その後の保護者や当事者、関係者との間で内容を確認し、ある一定の機関の方向性を確認すること、又は、その方向性には課題があることを確認することであって、結論を出すことではないと考えます。
大事な確認内容は以下です。
- 保護者、当事者、支援者、関係者の共通にもっている視点を確認する
- 保護者、当事者、支援者、関係者の違っている視点を確認する
- ある一定の機関の支援・指導の方向性の確認
- 保護者、当事者、支援者、関係者の役割と達成の期日を決める
- 保護者、当事者にこのあとのプロセスを確認する
- ミーティングの中で決められなかった内容の方向性、期日を決める
●結論を出さないは、手抜きで良いというわけではない
勘違いしないでいただきたいのは、個別支援ミーティングで結論をださなくていいというのは、曖昧にして終わるということではありません。かならず、役割や期日、プロセスを確認することが必要なのです。
●個別支援ミーティングにドラマがある
私は、たくさんのドラマチックな個別支援ミーティングを経験しました。正直、ビックリして混乱することもありました。しかし、プロフェッショナルとして、そのミーティングを冷静に、そしてワクワクして、活かすことを大事にしてきました。
自閉症の人やその家族、関係者の生活にはドラマがあります。四角四面にまた資料だけに当てはまるものではありません(明文化は大事です)。
ドラマがおこるのは当たり前です。その時に支援者が、無理に自分たちの考え方や方向性に引っ張ることは、コミュニケーションベースの合理的配慮にもなりません。ぜひ、個別支援ミーティングを楽しみ、そして活かしみてください。
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