*まずは自閉症の特性を軸にする意味の記事をご覧ください!
書籍『フレームワークを活用した自閉症支援』『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』で紹介しています『自閉症・発達障害特性シート』を多くの皆さんに活用していただくために、シートの中の特性について解説をしていきます。本日は『表出コミュニケーションの特性』です。
●表出コミュニケーションの特性
表出コミュニケーションは、相手に情報を伝えるコミュニケーションです。受容コミュニケーションと同じく、表出コミュニケーションも自閉症の人には苦手だったり、独特さがあったりします。
例えば、自発的に自分の気持ち・考え・コメントを特定の他者に伝えることが難しかったり、少なかったりする人もいます。伝え方が一方的だったり、独特さが見られたりします。
どんなに言葉を理解し、言葉での表出している人でも、状況を判断して、そして自発的に相手に伝えることが難しい人がいらっしゃいます。
●2つの反響言語
自閉症の人の中には、反響言語を持つ人がいます。反響言語は、以前聞いたコマーシャルやニュースなどを繰り返す遅延反響言語と、その場で言われたことを繰り返す即時反響言語があります。
こちらは即時反響言語のエピソードです。相手が繰り返して欲しい部分だけではなく、そのまま繰り返すエピソードです。
こちらも即時反響言語のエピソードです。相手の言っていることを理解できず、そのまま繰り返す人もいるために、受容コミュニケーションの困難さともいえる場合もあります。
こちらは遅延反響言語のエピソードです。繰り返すことで自分の気持ちをコントロールしたり、ただコレクション、繰り返して楽しんだり、目的も色々考えられます。
●独特な言葉選びやペダンティックさ
自閉症の人は、独特の言葉を選びや、ペダンティック=学者ぶった言い回しをされる場合があります。
表現が年齢(子ども期)にあわない大人のような表現をしたり、何かの専門家のような話し方になったり、説明が遠回しな表現になったりすることがあります。
●表出コミュニケーションの特性の指導・支援の方向性
- 行動面を観察して、本人が伝えたい内容をつかむ。
- 本人がよく使っているコミュニケーションの形 態(文章、単語、写真、具体物、ジェスチャー) を活用する
- インテーク面接等で本人の表出コミュニケー ションの特性を把握して、代用コミュニケー ションやコミュニケーションのヒントになる資 料を準備する
- 指導に関しては、本人のよく使っている文脈、 形態、機能からはじめ、スモールステップで進 める
- 場面に応じた報告等のコミュニケーションは、 視覚的なヒントやリマインダー等を活用して教 える(状況にあわせて習慣にしたり、習慣化せずに指示を活用する)
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