災害時、見通しが無い生活が続きます。それは自分の生活が変わるのではないか?自分は守られるのか?の不安や混乱が自閉症の人に起こります(これはたぶん定型発達のお子さんも起こります)。
「自分で守れること」「守らるていること」を伝える時には境界が明確であることが重要になると私は考えています。本人がいて良い場所の境界が明確であることで、自分が守られているイメージが明確になります。イメージをお伝えします。
●安全な自分のエリアと境界
誰からも邪魔されないスペースに入り自分で守れること、また誰かが(例えば兄弟が)入ろうとしても、周囲が守ってくれるスペースがあること、そこにいれば安全であることを確認できることが大切です。ただその場所があるだけではなく、見える形で境界があることが重要です。境界が曖昧だと何処にいれば安全かが不明確になります。
>>>境界の例です
●みんなとすごすスペースと境界
避難所も含め、みんなと一緒にすごくスペース・場所は、何が起こるかわからない場所です。本人にとってはハードルは高い場所です。しかも、社会的な複雑な場所です。自閉症の人にとってわかり難い環境です。その中に緊急事態があった時、またカームダウン(気持ちを静める)が必要な時に戻れる場所があり、それが視覚的に明確であれば、様々な場所で活動も安心してできます。様々な社会的な場面では、本人にとって不安な状態、不利な状態、緊急事態の時に避難できる、回避できる場所が必要なんです。
ただ避難する場所、本人が活動する場所を決めるのではなく、見てわかる境界が明確であることが重要です。そのことで本人にも、その周囲の人にも避難場所、本人の場所のイメージが理解しやすくなります。
>>>境界が明確でないと守ってもらえることのイメージが難しい
>>>明確な境界があれば安心につながる