先日、社会性の段階について解説しました。本日は、その中の接近と並行に関して深めます。まずは
【社会的な気づきのレベルのアセスメントから機会を設定しよう】
をご覧ください。
🌑接近の社会性の段階とは
ある程度の範囲内(周辺・近く)の他者と近くで活動する段階です。周囲や近くにいる人に気づきながらも自分の活動を続ける段階です。
自閉症の人の中には、周囲や近くにいる人のことに気をとめることが難しかったり、強く影響を受けすぎたり、許容できなかったりすることがあります。
🌑並行の社会性の段階とは
ある程度の範囲内(周辺・近く)の他者と近くで同じ材料、道具などをつかって同じ活動(又はテーマの活動)をする段階です。周囲や近くで自分と同じ道具や材料を持ち、同じ活動をしている他者に気づきながらも自分の材料、道具、活動に注目できる段階です。
自閉症の人の中には、周囲や近くにいる人が同じ道具が材料を持っていることに気をとめることが難しかったり、強く影響を受けすぎたり、許容できなかったりすることがあります。
🌑3つの状態をアセスメント
接近・並行の段階のアセスメントについては書籍『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』でワークシートとあわせて書いていますが、その時のポイントを少し書き出します。
上記の接近と並行の段階の意味を見るとわかるのですが、注目がとても重要な視点になります。それをまとめると以下になります。
- 周囲のお友達、同僚等のことを許容できるか?
- 周囲のお友達、同僚等に気づいているか?
- 周囲のお友達、同僚等に気づきすぎていないか?
つまり、注目のしてるか?無視できているか?影響を受けすぎてないかのアセスメントが必要です。
何に注目して、何を無視できているかがアセスメントのコツになります。
接近・並行は職場でもよくある社会的な場面です。今回のアセスメントは成人期でも就労場面でも可能です。
●各社会的段階の機会設定と支援について
各社会性の段階の機会設定と支援については、数回にわけて記事にまとめます。随時更新ですのです。現在アップされている内容は以下です。
- 社会的な気づきのレベルのアセスメントから機会を設定しよう
- お友達・同僚等の近くで活動する意味(接近・並行の意味)
- 周囲や近くに人がいる中での遊びや活動の設定と支援(接近・並行の機会設定)
- 道具や材料を共有で使うことの困難さ(共有の機会設定と支援)
- 協力・協調の苦手さと支援や工夫(協力の段階の支援)
- (更新予定)
書籍『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』では、それぞれをアセスメントするための方法と参考になるポイントをフレームワークシートと表でお伝えしています。
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