●整理統合と境界の関係
【整理統合】とは、周囲やこれまでの流れなどの全体の状況を把握し、様々なことを選び、調整し、変更することです。
自閉症の人はこの整理統合が得意ではなく、支援が必要になります(詳しくはこちら https://bouzan-note.com/jiha/6984.html)。
●時間の整理統合の支援はこちら
https://bouzan-note.com/jiha/4892.html
●空間の整理統合の支援はこちら
https://bouzan-note.com/jiha/4901.html
【整理統合】の支援で重要なことは【境界】を明確にすることです。
整理統合=選ぶことは、周囲の状況により注目しなくてはいけない部分に注目し、無視しなくちゃいけない部分を無視することと言えます。
その注目しなくてはいけない部分と無視しなくちゃいけない部分を区別するのが境界です。
自閉症の人は周囲の状況が理解できず、自然な状態では見えない境界を意識できないことがあります。なので、見える形で境界を明確にします。
● 空間の整理統合では
その時に、自分がいるべき場所といてはいけない場所の境界、
物を置いてはいけない範囲と置いてはいけない範囲(効率とうも考えて)の境界、
を明確にします。
実際の支援としては、物理的構造化や視覚的構造化の中の視覚的整理統合などにより境界を明確にします。
● 時間の整理統合では
その時点でやるべき活動と、それ以外の時間でやる活動の境界、
先生に話していい時間と話していけない時間の境界、
まずは宿題をやってから、楽しみの活動の境界などのように、
これまでの活動、現在の活動、これからの活動が見える形で境界を設定することが必要になります。
実際の支援では、スケジュールやワークシステム、視覚的構造化の視覚的指示などにより境界を明確にします。
●境界を明確にする
時間の境界も空間の境界も、本人にとって曖昧で分かりにくいのであれば、本人に明瞭にわかりやすく伝えことが必要です。
境界を明瞭に視覚的に提示されているのが構造化のアイデアです。
●関連記事
- 整理統合(選ぶ)では『境界』が肝
- 物理的構造化は環境に境界をつくるアイデア
- スケジュールの境界は「いまの活動」と「その他の活動」
- ワークシステムの境界はいくつかの活動と今の活動と次
- 視覚的構造化の境界は空間と時間の境界
★青本『フレームワークを活用した自閉症支援』はこちらから(エンパワメント研究所)
★緑本『生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック』はこちらから(エンパワメント研究所)
★セット特価★ 「フレームワークを活用した自閉症支援」シリーズ2冊セット定価 3,740円 → セット価格 2,992円
Amazonでの購入ご希望の方は下のリンクからお願いします。
Facebookページはこちら
facebookページ ※facebookページのIDがない場合も観覧はできます。ご覧ください。