12月開催の宮崎県発達障がい支援者実践研修の終わりました。
そこで、以下の質問がでましたのでお答えします。
Q:フレームワークシートはたくさんあるが、いつどんな手順で使っていけばいいのか?
A:フレームワークシートは行ったり来たりで使っていきます。
まずお伝えしたいのは、フレームワークシートは事業所や学校などの状況で全部使わなくてもいいのです。必要なところから始めていただければいいということです。
●基本計画のシートと考察シートを行ったり来たり
一応、これだけは!というシートとして、特性シート、情報理解・基本スキルアセスメントシート、構造化・支援シート、生活支援シートは基本の個別支援計画として使って欲しいとおすすめしています。
氷山モデルシートや自立課題シート、自立課題アセスメントシートは、具体的な支援を考える考察シートです。必要に応じて使います
フレームワークシートは、軸になるA計画と、生活全般の基本計画B計画、具体的に詳細に立てるC計画があります。
A計画は、特性シートや個人情報シートなど
B計画は、構造化・支援シート、生活支援シートなど
C計画は、自立課題シート、自立課題アセスメントシート、氷山モデルシートなど
になります。詳しくは
A計画を参考にB計画やC計画を立てます。しかし、C計画を考察している時にA計画やB計画が本人にあってないことを発見します。その時はA計画やB計画を調整し更新します。常にモニタリングする機能が組み込まれているのです。この様に行ったり、来たりするのがフレームワークシートの使い方です。そのイメージを図にすると以下になります。
●スタートセッションからの手続き
フレームワークシートを実践する最初として、対象の方のスタートセッションから始めることをおすすめします。
利用開始時、またはフレームワークを使った支援をスタートするときに、1対1のセッション場面とその他の場所での活動を観察してアセスメントしていきます。
【1対1のセッションでアセスメントする内容と使うシート】
支援者(先生)と1対1のセッションでは、どんな情報を理解しているか?どんな基本スキルを持っているか?をアセスメントします。使うシートは情報理解・基本スキルアセスメントシートです。※スタートセッションについての詳細はこちら
年齢に応じた最初の課題(何を教えるか)のアセスメントをします。使うシートは、自立課題アセスメントシートです。
【1対1場面とその他の場面で特性を観察から基本の支援計画をとる】
1対1のセッション場面と、休憩や遊び、おやつなどの場面を通して、特性や行動を観察します。私は自立課題アセスメントシートなどに記録をとります。
その記録をもとに、スタッフが集まって、特性、基本場面の支援、構造化等の支援の計画を考えます。
この観察と1対1での情報理解・基本スキルアセスメントを参考にして、
特性シート、生活支援シート、構造化・支援シートをまとめます。これが基本の個別支援計画として、保護者に同意をとります。
あとは、様々な活動、課題で氷山モデルシートや自立課題シート、自立課題アセスメントシート、タスク計画シートなどを使って、時々、A計画、B計画を調整していきます。
●まとめ:始めて、行ったり来たり、継続するがフレームワークの醍醐味
上記のように、できる部分からフレームワークシートを使って始めることがまず必要です。
そのあとは行ったり来たりして、A計画、B計画を書き続けていきます。
何より継続的にアセスメントし続けるためのツールとして使っていただければと思います。
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