活動や課題の「自立する」「自立しない」に影響をあたえる特性を解説しています(まずは「課題や活動の自立支援も氷山モデルで考える」の記事をご覧ください)。
今回は【受容コミニュケーションの特性】です。
受容コミュニケーションは、情報を理解するコミュニケーションです。
※特性かるたを使った受容コミュニケーションの特性の解説はこちら
●情報を理解できない
【解説】
活動や課題を自立するためには、活動や課題の内容を理解することが必要になります。
言葉による指示が理解できなかったり、部分的に理解したり、また比喩や慣用句、曖昧な言葉が理解できなかったりすると活動や課題を正確に実施することができません。(詳しくはこちら)
【指導・支援の方向性】
本人が理解できる情報をアセスメントして、本人が理解できる情報で伝えることが大切です。さまざまな視覚的支援についてはこちらをご覧ください。
慣用句や比喩などの理解についてもアセスメントが必要です(詳しくはこちら)。
※アセスメントツールの様子です
※アセスメントを記録する「情報理解・基本スキルアセスメントシート」
また、ただ伝えるのではなく、情報を整理して、また時には情報を絞って伝えます。
●字義通りの解釈・具体的な解釈
【解説】
自閉症で言葉の理解がある人の中には、言葉を字義通りに解釈することがあります。また、絵や写真通りしたり、線通りに正確に並べようとしたり、具体的にとってしまうことがあります(詳しくはこちれ)。
そうするとやはり活動や課題が理解できなかったり、間違って実行したりすることにつながります。
【指導・支援の方向性】
活動や課題の言葉や文章の指示では、字義通りの解釈に配慮して、そのまま正確なイメージが具体的に伝わるようにします。
具体的に取りすぎ場面では、絵や写真の一部を抽象的な絵やシンボルにすることもあります。また、幅のある線にしたり、置くものよりも小さいまたは大きい絵や範囲の指示にしたりします。
●まとめ
自閉症や知的発達症の方の受容コミュニケーションの特性への配慮は、本人が具体的にイメージできる情報にすることです。
だが、「必ず自閉症の人には写真で」というわけではなく、アセスメントによる個別化が必要です((詳しくはこちら)。
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